室屋義秀さんの、限界を超える突破口とは

室屋義秀さん、通称ヨシ。知る人ぞ知る、彼はアジア人として初の、エアレースの2017年度年間総合優勝を果たした人だ。

エアレース。女性にはあまりなじみはないかもしれないが、小型の飛行機で一定のコースをいかに速く飛ぶか、の競争である。

縦のターン、横のターン、シケイン(ジグザグ)・・・。

旋回をしながら、縦横無尽に空を走る。

このレースはF1レースと似ている。いわば空のF1レースだ。

ぎりぎりのラインを責めるので、一つ間違えば大惨事。極端に言えば死をも覚悟しなくてはいけない競争だ。

大きく回りすぎると速さが劣る。速くても一定の規定をクリアしなければペナルティか失格なのだ。

彼は2017年インディアナポリスで行われたレッドブルチャンピオンシップ最終戦で、見事優勝した。ここで、知らない人たちのためにエアレースの簡単なルールを紹介しておく。

エアレースとは

エアレースは小型の飛行機で決められた一定のコースを飛び、そのタイムを競うスポーツである。

主なルールとペナルティ

レッドブルエアフォースチャンピオンシップ大会(レッドブルがスポンサー)では、コースには25mの高さの2本一組のパイロンがいくつか作られている。一周25kmで、そこを2周しなくてはいけない。

シケイン(ジグザグ走行 スロラームスタイルで走行)以外は、機体を水平に保って走行しなくてはいけない。

さらに2本の間のパイロンを通過する時の高さは14-25mと決められている。機体の角度が10度を越えてしまうと+2秒のペナルティ。

パイロンに当たってしまうと3秒のペナルティ。それが2回続くと6秒のペナルティ。3回続くと失格。

また、スタート時の侵入最高速度は370km(200ノット)以下、パイロットの最大不可は10Gまでという制限を設けているため、ターンや角度などを急にしてしまうと、オーバーGとなり失格となる。


レッドブルエアレース大会では、最初に予選が行われる。次にその中からベストタイムを出した14名(ラウンドオブ14)が本戦へ。

そしてさらに良いタイムを出したベスト8(ラウンドオブ8)が次に進む。
最後はベスト4(ファイナル4)が戦い、順位が決まる。

レッドブルのチャンピオンシップは年間と通じて世界各地7か国8箇所で行われ、最後の大会にて、合計獲得ポイント数で年間優勝者が決まる。

2017年のレッドブルエアレースの総合優勝は、初のアジア人(日本人)選手、室屋義秀さんが、最終戦で最高タイム(1分3秒026)で劇的な優勝を果たした。

優勝が決まった時、インタビュアーが昂奮しながらこう聞いた

「夢は叶うんですね?」

夢は叶うまで続けていれば叶うんじゃないでしょうか?

 

彼が念願の年間優勝を果たしたのは、レースに本格参戦した2009年から8年後だった。

彼は彼が一度”月刊本の窓”でインタビューに答えた時、こう言っていたのが非常に印象的だ。

挑戦する、ということについて、彼はこのように話している。

挑戦とは、beyond the edgeっていう、要は限界を超えていこうっていうことなんですね。
限界というハードルは、人によっても、そのステージによっても全然違うと思うんですが、自分の持ってる限界を超える時には、凄まじい努力が必要になる。
でも、言い訳すると、絶対超えないんですよね

 

そこを超えると新しい瞬間があり、自分自身の発見がある。

新しいテクニックが生まれるのもそんな時なんです。

破れない扉をずっとこう押して押して押して……、そこで行き詰まり続けたとしても、どこかに抜ける場所はあって、限界を突破する瞬間がある。

自分の限界を超えるほど努力をした人だけが、突破口を見つけることができるということなのだ。

たとえ何かで行き詰ってしまったとしても、そこで終わってはいけない。努力し続けるその先に必ず解決策が見つかる、新しい発見がある、ということを言いたいのだと思う。

2018年は、全8戦ですべての日程は決定されており、そのうち5戦の場所が決まっている。残り3戦のうちの2戦はアジアで開催される予定。場所は後日発表。

日本での開催も十分に可能性がある。

2017年千葉、幕張で開催されたレースには12万人以上が観戦し、大きな盛り上がりを見せた。

現世界ナンバーワンの室屋さん見たさに、2018年はもっと盛り上がるに違いない。
まだ観たことがない人は観ることをお勧めする。きっとあなたに何かの刺激を与えてくれるはずだ。

2018年レッドブルチャンピオンシップ開催地と開催日程
2018年2月2-3日 UAE アブダビ
2018年5月26-27日 ヨーロッパ 後日発表
2018年6月23-24日 ハンガリー ブダベスト
2018年8月4-5日 アジア 後日発表
2018年10月6-7日 米国 インディアナポリス
2018年11月 アジア 後日発表

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室屋義秀さんってこんな人

生年月日 1973年1月27日
出身   奈良県
居住   福島県福島市
経歴   中央大学文学部にて航空部所属 20歳で渡米。飛行機ライセンス取得

1997年 24歳で再度渡米ランディ・ガニエのもとで飛行訓練
1998年 25歳から日本でのエアショー活動開始
2008年  レッドブル・クオリティフィケーションキャンプに参加し、
ワールドシリーズ参戦に必要なスーパーライセンス取得
2009年 チャンピオンシップに正式参戦
2016年 千葉大会にて初優勝
2017年 千葉大会連覇
2017年 44歳にして、レッドブルチャンピオンシップ年間優勝を果たす

2017年7月 レクサスとスポンサー契約 SARDが一部のレースエンジニアリング
を担当、6月にはレクサスとスポンサー契約。

「VISION 2025」を掲げ、2018年未来の航空立国・日本の航空宇宙産業を担う人材育成を目的としたプロジェクト始動予定。

将来ビジョンのビジョン2025には地元の福島でエアレース開催を実現させたいという室屋選手の思いが込められている。

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