井上雄彦さんの、向上心という原動力

井上雄彦さんは日本を代表する漫画家だ。バガボンドやスラムダンクの作者といえば分かる人も多いだろう。

彼が漫画人生を歩むきっかけはほんの何気ない、祖父の言葉から始まった。

高校生の時に書いた漫画を鹿児島の祖父が見た時、こう言ったのだ。

「髪の毛が生きとっごたいね」(髪の毛がまるで生きているみたいだね。)

自分の絵をほめられた井上さんは本当に嬉しかったと言う。

大学の時に応募した漫画が編集部の目に留まり、連載が始まった。いくつかの小編を経て、SLAM DUNKの連載スタート。空前の大ヒットとなりアニメ化もされた。
その後にスタートしたのがバガボンド。
こちらは宮本武蔵を題材にしている。心の弱さを克服するために強と戦い続ける漫画。

前作のSLAM DUNKでは人間のポジティブな光の部分に焦点を当てていたが、同じことはしたくなかったので、この作品は真逆の、人間の暗い部分に焦点が当てられている。

作品を作っている時って、自分の内側をどんどん掘っていくということをやんなきゃいけないのでやるんですけど、

ちゃんと掘って、掘って、掘っていったら
結局(掘り進めると)根っこしかのこらないじゃないですか

根っこのものにたどり着くというか

それって不変っていうか

みんな同じなんじゃないかっていうのがあって

内側をほったら、
不変という広いスペースがあるんじゃないかっていう気がしているんですけどね。

結局彼はこの連載を11年で終わらせる。
連載終了を決めた時、彼はこう言っている。

どんだけこの作品で成長させてもらったかということが
すごいひしひしと感じるんで
これをやんなくなると
日々成長しなくなくなるんだろうなって思うので、
なくなるとわかってから
いろいろな想いって出てきますね。

漫画を描く上で大事なのは、その人間をいかにちゃんと描いているかどうか、だと言う。

何年たっても
どの世代でも
読んだら、何か普遍的なものがあるっていうのが大事だと思っているんでね。

時代も国もとっぱらっても通じるようなもの、

まあ、人間っていうことだと思うんですけど

人間を描けているかどうかじゃないですかね。

いままで描き続ける中で、井上氏がプロとして彼が大切にしているものがある。
それは向上心だ。

プロとは、向上し続ける人ですかね。
これがなくなったらプロやめないと、と思っているんで。

彼の、苦しくても漫画を描き続ける原動力となっているのは、向上心なのだ。

井上雄彦(いのうえたけひこ)さんってこんな人

本名 成合雄彦(なりあいたけひこ)
生年月日 1967年1月12日
出身 鹿児島県大口市(現・伊佐市)
学歴 鹿児島県立大口高等学校→熊本大学中退

三人兄弟の次男として生まれた
8歳の時に両親別居し、母親のふるさと鹿児島県へ引っ越し、祖父母と一緒に育てられた。

ドカベンという漫画が大好きで、いつかは自分もこんな漫画が描いてみたいと思うようになる。
20歳の時に週刊少年ジャンプに投稿した作品が編集者・中村泰造の目に止まり、大学を中退し上京した。

。当時『シティーハンター』を連載中の北条司のアシスタントを10ヶ月ほど務め、ここで漫画制作の基本的な技術を身につけた。
投稿作品『楓パープル』が第35回手塚賞に入選、漫画家としてデビュー。

その後、SLAM DUNKを連載、若者に圧倒的な支持を受ける。連載終了後、宮本武蔵を題材にしたバガボンドを連載。11年も続いた。

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